最新LLM Command R+の特徴
最近公開されたCommand R+はオープンソースLLMとしてはかなりの高性能のようで、ネットで話題になっていますね。
GPT-4 Turbo並とも言われており、高度な質問にも回答が可能です。
そして非商用利用であれば、無料で使える上、回答速度も高速であることが人気の要因となっています。
ログイン不要ですぐに利用可能なので、使ってみたい方は以下のリンクより遊んでみてください。
huggingfaceでプレイ可能→Command R+
Command R+について
C4AI Command R+ は、Cohere 社が開発した大規模言語モデル (LLM) である Command モデルの強化版です。Command R+ には、いくつかの特徴と利点があります。
- モデルの特徴:
- Command R+は、1040億パラメータを持つモデルで、高度な機能を備えています。
- 検索拡張生成(RAG)とツールの使用に特化しており、複雑なタスクを自動化できます。
- 10言語(英語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ドイツ語、ブラジルポルトガル語、日本語、韓国語、アラビア語、簡体字中国語)で評価されています。
- 推論エンドポイントを使用して、推論を行うことができます。
- 強化された生成能力:Command R+ は、Cohere の基盤となる言語モデルを強化し、より洗練され、文脈に合った応答を生成できるようにします。これは、より自然で人間に近い会話やコンテンツの作成を可能にします。
- より正確な事実情報:Command R+ は、事実情報の正確性を高めるように訓練されています。これは、質問に正確に回答したり、関連する事実や統計を提供したりする能力が向上したことを意味します。
- 専門知識:Command R+ は、特定のドメインやニッチなトピックに関するより深い知識を備えています。これは、医療、法律、金融などの分野を含むさまざまなトピックについて、より洞察に満ちた応答を提供できることを意味します。
- 高度な推論能力:このモデルは、複雑な推論と問題解決タスクを実行するように設計されています。これは、論理的な議論、批判的思考、創造的なアイデア生成などのタスクをより効果的に処理できることを意味します。
- 効率的な細分化:Command R+ は、特定のタスクやドメインに合わせてカスタマイズおよび調整するのがより簡単です。これにより、特定の使用事例や顧客の要件に合わせてモデルを適応させることができます。
- 常時学習:Command R+ は、Cohere の独自の常時学習フレームワークによって強化されています。これは、継続的な学習と適応を通じて時間の経過とともに向上し、新しい情報や動向に追従できることを意味します。
Command R+ は、これらの特徴を通じて、より高度で多用途な言語処理能力を提供し、さまざまなアプリケーションや業界にわたる幅広い使用事例に対応できるように設計されています。
広範囲の分野について回答が可能であり、回答を間違うハルシネーション(幻覚)も減少しているとことです。
Command R+を利用してみた感想
実際にいくつか使ってみました。
サクッと調べ事をするにはぴったりな使い方ですよね。
エクセルで関数を作りたいときもこんなのを作成したいと言えば教えてくれます。
VLOOKUPはエクセルを使う上で覚えておきたい関数の一つ
ただ、他のLLM(AI Chat)と同じく、固有名詞の回答などWikipediaの代わりに使うには心許ないです。
例えば、SF作家である星新一について聞いてみましょう。
星新一とは誰ですか?
星新一さんは、日本の小説家で、主に短編小説を数多く執筆された方です。1926年に東京都で生まれ、20世紀を代表するSF作家の一人として知られています。
星さんは、お父様が世界的に有名な童話作家の星新一さん、お母様が翻訳家の星アイラさんで、幼い頃から多くの本に囲まれて育ちました。東京大学を卒業後、三井銀行に勤務しながら、SF雑誌に短編小説を投稿し始めました。
1957年に「宇宙のあいさつ」でデビューして以来、400を超える短編小説を発表しました。その作品は、主にSF(空想科学小説)のジャンルに属し、斬新なアイデアとウィットに富んだストーリーで多くの読者を魅了しました。
星新一の作品の特徴は、その独特な作風にあります。「ショート・ショート」と呼ばれる短い短編小説が多く、簡潔でユーモアあふれる文章で、誰でも楽しめる作品を書くことをモットーとしていました。また、作品の中には風刺や皮肉が効いており、現代社会に対する鋭い批評が込められていることも多いです。
代表作には、「ボッコちゃん」、「きまぐれロボット」、「悪魔のメモ」、「未来いそっぷ」などがあり、多くの作品が映画やテレビドラマ、アニメなどにもなっています。
星新一さんは20世紀を代表するSF作家の一人として、今なお多くの読者に愛され続けています。
惜しい感じですが、いくつか間違いがありました。
1926年生まれは正解! すごい!
20世紀を代表するSF作家! これも正解!
星さんのお父さんは星製薬株式会社の創業者で、
「日本の製薬王」と言われた父、一さん、
お母さんは精さん。なのでこの記述は不正確。
星新一さんは東大を卒業後、引き継いだ星製薬を精算するために翻弄していましたので、三井銀行のくだりは不正確。
デビューは1957年に「セキストラ」です。
作品の特徴はおおよそ合致しています。SFを中心にショートショートの作風を確立していきました。
代表作は「ボッコちゃん」、「きまぐれロボット」、「未来いそっぷ」は正解で、「悪魔のメモ」はありません。惜しい。テレビドラマ化やアニメ化は、私も番組を観たことがありますので、正確ですね。
このような感じでかなり惜しいところまで言及できており、今後はさらなる正確性の向上が楽しみです。
おわりに
今回は軽く触ってみた感想を綴ってみました。
今後はAPIなどの利用も可能なので、Make(旧Integromat)でのChatbotでの利用も考えています。
ChatGPTなどのLLMより安く利用が可能になるとのことなので、たくさんの方にChatbotを利用して貰えるかも知れません。
AIを上手に取り入れて、QOLの向上をしていきたいですね。
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