結論:ネットや文書作成では差が出ず、AIと3Dでは大差がつきます
Mac Studio(M5 Ultra)が届いたので、それまで使っていたMac mini(M4)と同じ作業をさせて、速さを測ってみました。

結果はこうなりました。
- ローカルAIの文章生成:Studioが約8倍速い
- 3D描画(GPU):Studioが約10倍速い
- 3D描画(CPU):Studioが約5倍速い
- 1コアだけの計算:Studioが約1.2倍速い

ネットを見たり文書を書いたりしているときは、正直なところ違いが分かりません。差がはっきり出るのは、3DモデリングやローカルAIのような重い作業のときです。
比べた2台
Mac Studio は2026年10月10日に届きました。
今回の2台はこちらです。
Mac Studio
- チップ:M5 Ultra(CPU 36コア・GPU 80コア)
- メモリ:96GB
- ストレージ:1TB
- 価格:1,183,800円(2026年8月の注文時)
Mac mini
- チップ:M4(CPU 10コア・GPU 10コア)
- メモリ:16GB
- ストレージ:512GB
- 価格:119,800円(2026年4月に整備済品を購入)
メモリだけでも6倍の差があります。
りょう同じMacでも、ここまで違うとどうなるのか気になるよね
mini は下取りに出さず、予備としてそのまま残しました。2台で役割を分けて使っています。
ローカルAIの速さ:約8倍
まずはAIです。Ollama(自分のMacでAIを動かすソフト)に、両方のMacで同じモデルを入れて、同じ日本語の文章を要約させました。各3回ずつ測り、3回の差は1%以内でした。
数字は「1秒に何トークン書けるか」です。トークンは、AIが文章を書くときの細かい単位だと思ってください。
Qwen3.5(9B)
- Mac mini:17.1トークン/秒(1回の回答に10.4秒)
- Mac Studio:約128トークン/秒(1回の回答に1.4秒)
Mistral-Nemo(12B)
- Mac mini:13.5トークン/秒(1回の回答に4.5秒)
- Mac Studio:約110トークン/秒(1回の回答に0.6秒)
mini で10秒待っていた回答が、Studio では1秒ちょっとで返ってきます!
さらに大きなモデルは、Studio でしか動きません。たとえば Qwen3.8(27B)を高い精度のまま入れるとファイルが29GBあり、mini のメモリ16GBにはそもそも収まらないんです(汗)
Mac Studio だけで動かした大きなモデル
- Qwen3.8(27B・8bit):33.9トークン/秒
- Gemma 4(31B):49.6トークン/秒
3D描画の速さ:GPUで約10倍
次は Blender(無料の3DCGソフト)です。球を25個並べたシーンを、1920×1080の大きさで描画させました。同じバージョン(5.2.1)を使いました。GPUは3回測った真ん中の値、CPUは1回の値です。


GPUで描画
- Mac mini:102.0秒
- Mac Studio:10.3秒
CPUで描画
- Mac mini:595.3秒
- Mac Studio:111.5秒
GPU で約10倍、CPU で約5倍の差でした。mini で1分40秒ほど待つ絵が、Studio では10秒ちょっとで出てきます。mini のCPU描画は10分近くかかりました(遅い…)
ちなみに、mini で最初に測ったときは GPU で225秒もかかりました。Blender で初めて GPU 描画をするときは準備に時間がかかるようで、2回目からは102秒前後に落ち着きました。自分の Mac で測るときは、1回目の結果は捨てて2回目以降で比べるのがおすすめです。
1コアの速さ:ほぼ同じ
最後に、1つのコアだけで回る単純な計算もさせました。
- Mac mini:約1.38秒
- Mac Studio:約1.13秒
差は約1.2倍です。ネットや文書作成で違いを感じないのは、たぶんこれが理由です。普段の軽い作業は1コアの速さでほぼ決まるので、M4 の mini でも十分に速いんですよね。
Studio が強いのは、たくさんのコアを同時に使う作業です。AIの文章生成、3D描画、動画生成のような処理で、差が一気に開きます。
あなたのMacと比べるには
ここまでの数字は私が自分で作った条件で測ったものなので、そのままでは比べにくいと思います。そこで、誰でも同じ手順で測れる方法でも測っておきました。お使いのMacの数字と比べてみてください!
ローカルAIの速さ(Ollama)
Ollamaを入れたMacの「ターミナル」で、次のコマンドをそのまま貼り付けて実行します。
ollama run qwen3.5:9b --think=false --verbose "日本の四季について、それぞれの特徴を300字程度で説明してください。"
回答のあとに出る「eval rate」が、1秒あたりに書けるトークン数です。私の2台は、3回測ってこうなりました。
- Mac mini(M4・16GB):約17.3トークン/秒
- Mac Studio(M5 Ultra・96GB):約128トークン/秒
モデルのファイルは6.6GBあるので、初回はダウンロードに少し時間がかかります。
3D描画の速さ(Blender Benchmark)
Blender公式の「Blender Benchmark」は、Blender Open Data(opendata.blender.org)から無料で入手できます。Blender 5.2.0とGPUを選んで実行すると、3つのシーンごとに点数が出ます。点数は1分あたりのサンプル数で、大きいほど速いです。
Mac Studio(M5 Ultra・GPU 80コア)
- monster:6,180
- junkshop:5,053
- classroom:4,159
- 合計:15,392
Mac mini(M4・GPU 10コア)
- monster:597
- junkshop:361
- classroom:321
- 合計:1,279
合計で比べると、約12倍の差です。Blender Open Dataのサイトには世界中のMacやパソコンの点数が並んでいるので、自分で測らなくても機種名で探せば目安が分かります。
総合的な速さ(Geekbench 7)
よく使われているベンチマークアプリに Geekbench があります。公式サイト(geekbench.com)から無料版を入手して実行すると、CPUとGPUの点数が出ます。無料版は結果が Geekbench Browser というサイトに自動で公開されますが、載るのは機種・チップ・メモリ・OSのバージョンと点数だけで、Macの名前やユーザー名は載りませんでした。
Mac Studio(M5 Ultra)
- CPU シングルコア:3,716
- CPU マルチコア:51,512
- GPU(Metal):365,423
Mac mini(M4)
- CPU シングルコア:3,258
- CPU マルチコア:15,547
- GPU(Metal):54,748
シングルコアは約1.1倍、マルチコアは約3.3倍、GPUは約6.7倍の差でした。ここでも、1コアの速さはほとんど変わりません。
Geekbench Browser で機種名を検索すると、ほかの人の点数もたくさん見られます。最新の Geekbench 7 は、Geekbench 6 とは点数の基準が違うので、比べるときはバージョンをそろえてください。
測るときはほかのアプリを閉じて
Studio で一度、裏で重いブラウザの処理が動いたまま Geekbench を測ってしまいました。そのときの点数はこうです。
- CPU シングルコア:3,366(約9%低い)
- CPU マルチコア:49,109(約5%低い)
- GPU(Metal):334,007(約9%低い)
ほかのアプリが動いていると、点数はこのくらい普通に下がります。自分のMacで測るときは、できるだけほかのアプリを閉じてからにしましょう。
ちなみに mini では、最初の測定で junkshop だけがGPUのメモリ不足で止まりました。ローカルAIのモデルがメモリに残ったままだったのが原因のようです。AIを外してから測り直したら、ちゃんと最後まで動きました。16GBのMacで試すときは、ほかの重いアプリを閉じてからがおすすめです。
実際に使ってみて
初めての Mac Studio でしたが、性能には満足しています。3Dモデリングや動画生成をしても余裕があり、96GBのメモリを使い切ったことはまだ一度もありません。
気になったのはファンの音くらいです。重い作業をさせるとファンが回ります。音の大きさは、Windowsパソコンの静音CPUファンくらいです。
まとめ:買うならメモリと「同時に動かす量」で選ぶ
- 値段の差は約9.9倍です(Mac Studio 1,183,800円 ÷ Mac mini 119,800円)。ただし mini はメモリが安かった2026年4月の値段で、いま同じ構成の後継機(M6)を買うと185,800円します
- 普段使いでは、マルチコアで約3.3倍、1コアで約1.2倍しか変わりません。値段の差には見合いません
- ローカルAIや3DCGなら、約5〜12倍速くなります。GPUを使う作業でやっと値段の差と釣り合うくらいです
- 大きなAIモデルは、メモリが足りないとそもそも動きません。これは倍率では測れない差です
何に使うかが決まっていれば、どちらを選ぶかはわりとはっきりします。Mac選びの参考になればうれしいです!


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